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福井晴敏が語った小説界の未来とは?―― 『ガンダムUC』ep3は配信からBD/DVD発売まで一ヶ月――「オタク学!」vol.13

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―本誌ライターの小山内さんによる、コラム「オタク学」。「オタク的な分野×社会学」というテーマのコラムです。―

少し古い話題になるが、『亡国のイージス』『機動戦士ガンダムUC』などで知られる小説家・福井晴敏さんが、慶應義塾大学三田祭で講演を行った。同大学の推理小説同好会の主催によるものだ。

原作を手がけた『UC』が大ヒットしているためか、老若男女多くの人が詰め掛けた。そこで福井さんは、自分が小説家になった経緯や、現代日本の小説界を覆う閉塞感、そしてそれを打破するための戦略としての『UC』について、熱く語った。

◆「ファーストガンダム」を観た30~40代に読んで欲しかった『ガンダムUC』

後に「ファーストガンダム」と呼ばれる、『機動戦士ガンダム』が放映されたのは1979年。劇中での時代設定は「宇宙世紀0079」となっている。続編の『Zガンダム』は0087、『ガンダムZZ』は0088、映画『逆襲のシャア』は0093、そして福井さんの『ガンダムUC』は0096、という風に、時代が下っていく。

「ファースト」から始まるアムロとシャアの因縁、ジオン公国の皇女であるミネバ・ザビ、そして『Z』以降で描かれる連邦の腐敗、巨大な軍産複合体…あらゆるテーマが『UC』には内包されている。つまり「ファースト」から観ていた熱心なガンダムファンほど、『UC』を奥深く楽しめるわけだ。

講演でも福井さんは日本の小説市場の縮小と、何よりも「働き盛りの大人」が本を読まない状況を懸念していたからこそ、『UC』を書いたのだと熱く語った。

特に『ROOKIES』や『余命一ヶ月の花嫁』といった具体名を出して、安易ともとれるストーリーで人を感動させる手法を批判した。『UC』が複雑でやや難解な物語になっているのも、そのあたりが関係しているのかもしれない。

◆BD/DVD版発売延期で配信数増加が見込める?

そんな『機動戦士ガンダムUC』のOVA版最新作、『episode3 ラプラスの亡霊』は、3月5日からPlayStationStore(PS3,PSPでアクセスできるオンラインストア)での配信と、全国10館の劇場での公開が始まる。ただしBD/DVD版の発売は、一ヵ月後の4月7日からになる。

『episode2』までは、先行配信日から二週間ほどでBD/DVD版が発売されていたが、今回は約一ヶ月間が空くことになる。そうなるとPSストアでのダウンロード数が増加しそうだ。なお配信版はSDで700円、HD(高画質版)で1000円だが、限られた期間しか観ることができない。あなたはこれを高いと見るか、安いと見るか。

※画像:Amazon、(http://www.gundam-unicorn.net/)

(小山内)

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(参考リンク)
機動戦士ガンダムUC[ユニコーン]

小山内 聡(おさない そう)
漫画とアニメとゲームが好きで軍事オタクの文系大学生。趣味はノンフィクションを読むこと。はてなダイアリー『日の丸海賊団』で書評を書いています。
http://d.hatena.ne.jp/kurohige-ossadot/
ツイッターはこちら↓
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